PLASの現地活動プロジェクト-SCOPE現地レポート

ケニアレポート|シングルマザーと子ども達に未来を切り拓く力を

PLASの支援のひとつに「ライフプランニング支援事業」があります。

 

貧困家庭のシングルマザーたちの多くは、エイズで夫を亡くしたり、初等教育を中退していたり、また自らもHIV陽性で治療中であったりします。そのため、子どもの成長や発達、進路についての知識や情報を持っていない場合が多く、子どもたちに必要なサポートが出来ません。

 

そこでPLASでは、そうしたシングル家庭の親が、子ども達の発達や教育に関する「保護者としての必要な知識」を身につけて、子どもたちが自分の意志で将来を計画し、選択できる力をつけるための適切なアプローチが出来るよう、カウンセリングを通してサポートをしています。

 

子どもたちは、将来への見通しを立てることが出来ずに、また家庭の経済的な理由などから学校を中退してしまいます。

(写真)カウンセリング訪問に向かう途中

 

そうした子どもたちが、未来を切り拓いていけるようにと、PLASは現地でカウンセラーを育成し、子どもたち・保護者それぞれに働きかけています。  

 

今回は、ライフプランイング支援を受けるケニアのシングルマザーと家族をご紹介します。

6人の孫を育てるドリナの家庭

(写真)左から2人目がドリナ

 

保護者のドリナは、カウンセリングを受けている小学生のスティーブの祖母にあたります。母親はスティーブが3歳の時に亡くなっていて、それ以来、ドリナが孫達の面倒を見ているのです。ドリナはスティーブの他にも、5人の孫の世話もしています。

 

畑でとうもろこし、boo,osuga(在来野菜)を育てて生計を立てています。野菜の収穫が出来ない時期には薪を集めて販売しているそうです。 水は井戸か湖から汲んできます。

カウンセリング後、孫が宿題をするように

(写真)ランチにポリッジを作っているところ

 

カウンセリングで学んだこととして、子どもとのコミュニケーションの取り方、子どもに近くなるための方法、子どもに適切な指示を出す方法等をあげてくれました。また、スティーブがちゃんと祖母の言うことを聞くようになったとも語ってくれました。

 

スティーブと学校について話しあったことなどから、彼にも変化があり、本を読むようになったり、家で宿題をきちんとやったり、学校から寄り道をしないでまっすぐ帰ってくるようになったといいます。2人はこれからも引き続きカウンセリングを受けたいと、願っています。

HIVと共に生きるジュディスの家庭

(写真)ジュディスと子ども達

 

ジュディスには5人の子どもがいて、上は小学校8年生、末っ子は9ヶ月の赤ちゃんです。夫は2年前に亡くなっていて、末っ子の父親とは疎遠になっているそうです。

 

子どもの父親が違うことはよくあることで、今回のカウンセリングを受けているマザー達は全員未亡人と答えていますが、子どもの父親と結婚していないシングルマザーであったりもします。

 

ジュディスはHIV陽性者です。あるNGOが家庭訪問をしながら、カウンセリングとHIVテストをする活動をしていたらしく、そのテストでHIV陽性が発覚しました。現在は、徒歩で1時間以上かかる病院に毎月薬を取りに行っています。

カウンセリング後、子どもとの向き合い方を見直した

 

カウンセリングでは、子どものコミュニケーションの取り方や面倒をみる方法を学んだそうです。また、子どもに宿題や勉強する場所と時間を設けるようになりました。

 

自分が忙しくしている時に、子どもが何か話しかけてくると、邪険に扱ってしまっていることにも気づけたと言います。今はちゃんと答えるようにしているとのことでした。ジュディスも、今後もカウンセリングに参加したいと話してくれました。

 

(写真)ジュディスの家からの眺め

 

2番目の娘であるベラは、看護師になるのが夢です。カウンセリングのプログラムの一つである、職業紹介の時に看護師が来ていたので、その影響を受けたのかもしれません。

 

看護師といういう職業そのものに憧れるのではなく、「看護師をやっているこの女性のようになりたい」というロールモデルが身近な大人としているような環境作りが大切だと感じました。

 

このように、カウンセリングを受けているお母さん、そして子ども達はコミュニケーションが増えたり、勉強を積極的にするようになったりと、明るい変化が見られています。

こうした支援を続けることができるのは、日本から支えてくださる支援者のみなさんのおかげです。本当にありがとうございます!これからもみなさんのご寄付、応援をアフリカにしっかりと届けてまいります。