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迷っていい。大事な軸がきっと残る―andu amet 鮫島弘子&PLAS門田瑠衣子 モーニング・クロストーク|イベントレポート

10月6日、エチオピアのシープスキン(羊の革)を使ったバッグなどを製作・販売するレザーブランド「andu amet(アンドゥアメット)」代表・鮫島弘子さんとPLAS代表の門田によるクロストークイベントを開催しました。

今回の会場は、表参道に今年9月にオープンしたandu ametコンセプトストア。艶やかな革の質感が美しいハンドバッグや美しい色使いのカードケースが陳列された棚を背に、二人のトークが始まりました。

互いに駆け出しの起業家として出会って8年。
当時、鮫島さんがサンプルのシープスキンを持ち歩き、「触ってみて」と声を掛けて回っていたことが印象深かったと門田は言います。
すると、鮫島さんは会場でもサンプルを取り出して、参加者のみなさまに。心地よさを自らの手で感じていただきました。

 

レザーブランドとエイズ孤児支援、異なる分野ながら同じアフリカを事業地とする二人の取り組みがリンクしたのは「事業をする上で大切にしていること」です。

二人が事業をする上で大切にしていること、それは
「横よりも縦」。
ビジネスのスケールアップだけではなく、ビジネスの意味を「どれだけ深くできるか」。

andu ametは職人の育成に力を入れ、現地で質の高い雇用を生み出しています。
PLASもシングルマザー支援でスモールビジネスを育てていて、門田は「お母さんが自分の仕事をいきいきと語れるようになった。これは数字では計り知れない成果です」と語りました。

目に見えない価値を掬い上げる。
このコンセプトストアのオープンというandu ametの新たな挑戦の根底にもこの思いがあります。
鮫島さんは「日本とエチオピア、両方の良いところをエクスチェンジしていくことも、使命だと思う」と強調します。バッグを手に取ったとき、想像が広がる。ナイル川の雄大さ。エチオピアの人々が持つおおらかさや気高さ。
製品に宿った「ストーリー」に触れることで、使う人の人生も幸せにしていきたいというのが、鮫島さんの思いです。

門田が再び呼応し、PLASの団体名にも現地の人々から受け取ったある思いがこもっていると明かしました。
それは「Positive Living」。
前向きに生きること、その力強さは、PLASメンバーがアフリカのHIV/AIDS当事者から教わった大切な学びでした。

 

終盤では、フロアからの質疑応答も盛り上がりました。

進路に悩んでいるという方からは
「どうしたら二人のように信念を持って生きられる?」
という問い掛けが。
鮫島さんは「私もずーっと迷ってきた。でも『こっちかな』と選んで、その連続」と応じ、「迷っていい。いまの思いを記録しておくと、大事なコアな部分が残せると思う」と笑顔で語りました。
門田も「やりたいこと」を見いだすために「目の前にあるやってみたいことを何でもやってみた」と振り返りました。

 

起業家としての出発点、
アフリカと日本をつなぐ意味、
仕事をする上で大切にしたいこと。

二人が語る思いはたびたびリンクし、「幸せに生きるヒント」があふれる内容に。
参加者のみなさま10人には近い距離で二人のトークを聞いていただき、終了後も歓談に花が咲きました。
質問や、参加者の方同士の交流が続き、店内は華やぎました。

二人のトークを通じて、PLASやandu ametの事業地にあふれるポジティブさがエクスチェンジされたようなイベントになったのではないでしょうか。

ご参加いただいたみなさま、鮫島さま、ありがとうございました。

(PLASボランティアライター・川嶋大介)

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