PLASの現地活動現地レポート

ウガンダレポート -エイズ孤児支援に向けて思いを共有するためのステップ-

こんにちは、現地調整員の大島です。
前回に引き続き、ウガンダの新規プロジェクトについてのレポートです。

2011年5月の初訪問以降、Kayunga Friendship and Development Association(以下カユンガ)代表のジョイさんを含む運営メンバーとのやり取りを重ねてきましたが、他のメンバーからも新規事業案についての意見を聞くべく、今年4月にカユンガメンバー全員を対象にしたヒアリングを行いました。(代表のジョイさんについては前回のレポート「エイズ孤児を支え合うために立ち上がった女性たち」をご覧ください!)

この日は日曜日。教会へ行く人が多いため、あまりメンバーが集まらないのではないかと少し気を揉んでいましたが、予定時間より40分ほど早くカユンガを訪問してみると、半分以上のメンバーがすでに席についており、私たちを出迎えてくれました。アフリカの、のんびりとした時間間隔(俗にいうアフリカン・タイム)に慣れている私たちは、これにまずビックリ!カユンガのメンバーのモチベーションの高さに驚かされました。

ヒアリングに参加したカユンガのメンバーたち

メンバーの約半数が、カユンガの設立年である1999年から活動に携わっています。20~50代まで年代は様々でしたが、いわゆる定職に就いている人は42名中1名のみ。ほとんどは家庭菜園で半自給自足の生活をする傍ら、古着や中古の靴販売、乾燥させた草木で作る手作りマットの販売、個人で運営している養鶏などで得たお金を生活費に充てています。

メンバー紹介の後、彼らが持っているスキルや知識をもとに、事業案のアイデア出し。事業開始にあたって不足しているリソースをカユンガがどう補えるか、プラスはどの部分で協力可能か、事業としての実現可能性はどれくらいか、などについて話し合いました。

事業について話し合う、このステップを踏むか踏まないかによって、今後の事業の進め方が大きく変わってくると感じます。

メンバーからのヒアリングを行う大島

カユンガとの対話を減らし、事業案や実施までのスケジュール、協力方法などを全てプラスで決定、提示すれば、あとはカユンガが承認するだけで事業を開始できると思います。しかし、それではプラスが目指す、住民たちと一緒に「つくる支援」は達成されません。時間はかかっても、カユンガのメンバー自身が新規事業について考え、彼女たち自身が準備段階から積極的に携わり、事業に対する責任感やオーナーシップを持つことが、事業の持続性の面からも非常に重要です。

この時のヒアリングをもとに、カユンガのみなさんが養鶏事業の拡大を新規プロジェクトとして選び、現在プラスと鶏舎建設準備を進めています。そのための寄付も募集しておりますので、ご協力いただければ幸いです。

>>このプロジェクトを支援する寄付キャンペーンはこちら

文責:大島陸