PLASの現地活動現地レポート

ウガンダレポート -エイズ孤児を支え合うために立ち上がった女性たち-

さて、今回のレポートでは、前回の「ウガンダレポート -地域でエイズ孤児を支える仕組みをつくる-」に引き続き、プラスと共にエイズ孤児支援事業を進めていく、現地パートナー団体Kayunga Friendship and Development Association(以下、カユンガ)が設立された経緯について紹介していきたいと思います。

団体の代表を務めるジョイさんは1999年にカユンガを設立。
自身もHIV陽性者であるジョイさんは、何かあった時に陽性者同士で助け合えるよう、仲間同士で少しずつお金を持ち寄って団体を始めました。当初は緊急に資金が必要となる弔事などのためにお金を出し合っていましたが、そのうちに子どもたちの教育の必要性を感じ、まずは団体メンバーの子どもたちを含む、貧困家庭の子どもたちを対象に支援を開始しました。

代表のジョイさん

2000年から農作物と養鶏で混合農業を始め、少しずつ収益をあげてきたカユンガのメンバーたち。売り上げを地域にいる特に支援を必要とする人、主にHIVと共に生きる人やエイズ孤児の支援に充てることに決めました。農作物の収益からは小学生の子どもたちの制服や文具などを支給し、鶏の販売利益から子どもたちの学費を支払うサポート。設立から13年が経ちましたが、自分たちのできる範囲内で現在も活動を継続しています。

メンバーが分担して作業を受け持っています。

カユンガの現在のメンバー数は約40名、そのほとんどがHIV陽性者です。
地域の人たち自身で支え合っていくために立ち上がった彼女たちの強い志は、私たちプラスの目指す地域づくりそのものです。

活動内容を聞いていて一番感銘を受けたのは、彼女たち自身が必ずしも裕福な生活を送っているわけではない中で、設立当初はメンバー自身やその家族も支援対象になっていたものの、途中からメンバーは支援対象とはなっておらず、さらに貧しく支援を必要としている地域の人たちを探して支援をおこなっている点です。

大きく育ったキャベツ

彼女たちが目指しているのは、より大きな収益をあげることで、さらに多くの子どもたちをサポートすること。支援を必要としている子どもたちはまだまだ沢山いますが、全ての子どもたちに支援の手が届いていないのが現状です。一人でも多くの子どもたちが学校へ通えるよう、プラスは現在「エイズ孤児を学校へ」キャンペーンを実施しています。みなさまの温かいご協力をよろしくお願いいたします。

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