PLASの現地活動ケニアプロジェクト-HOPE現地レポート

家族を養う養鶏 ~グレイスさんの奮闘記~

PLASは、HIV陽性のシングルマザーを中心とした貧困家庭が養鶏による生計向上とキャリアプランニングを支援するHOPE事業を実施しています。

今回は、HOPE事業に参加しているグレイスさんの家庭の様子をレポートします。

7人の子を育てるグレイスさん

グレイスさんは現在65歳。7人の子ども・孫を育てています。事業参加前は教育費は学期中に2,3回支払いが遅れてしまったり、薬が買えなかったりと、生活が苦しく困難が多かったと言います。

2022年3月からHOPE事業に参加し、現在では養鶏グループの委員長を務めています。

養鶏グループの中でもお世話が上手と評判で、順調に養鶏を拡大しています。
訪問した際はにわとりが生後4カ月ほどになり、そろそろ販売をしようという頃でした。

85羽の養鶏を手掛けるまでに成長

PLASから支給した35羽のヒナは全てしっかりと健康に育っていました。
驚いたのがグレイスさん自身でさらに56羽のひなを購入して育てていたこと。
現在は約85羽を育てているのです。

鶏の様子

グレイスさん自身で追加で買ったヒナの価格を聞いてみると、1匹320Ksh。
「少し高いな」と思って聞いてみたら、価格が高くても生後1か月の少し大きくなっているヒナを買い、小さいうちに死んでしまうリスクを避けたということでした。

養鶏の仕方をPLASの研修で学び、養鶏をさらに拡大させようと周りからの資金援助を受けて購入したそうです。
しっかりと考えられた戦略で養鶏を進めていることがわかりました。

グレイスさんと娘のイディさん、門田

飼育している85羽の鶏は、グレイスさんにとっては2サイクル目の養鶏です。
「サイクル」とはヒナから数か月鶏を育てて販売するまでを指します。

2サイクル目こそうまくいっていますが、実はグレイスさんの1サイクル目の養鶏では、様々な苦労があったのです。

失敗を活かして躍進中

1回目のサイクルではグレイスさんに40羽のヒナをPLASから支援しました。

その際は24羽のヒナが亡くなってしまうなどして、16羽だけが生き残りました。
日を追うごとに亡くなるヒナが増え、不安な日々を過ごしました。

生き残った16羽は近所でお葬式の際に売れたり、近くのレストランに販売したりして、1万円程の収入となりました。

目標としていたほど利益を得ることはできませんでしたが、それでも一部を子どもの教育費や制服代などに充てることができました。

この1回目のサイクルの反省として「鶏のワクチンや薬の知識が十分ではなかった」とグレイスさんは振り返ります。

お話をしてくれるグレイスさんの様子

この点はわたしたちの反省点でもあります。
もちろん研修ではワクチンや薬についてを取り扱っていますが、十分な理解ができるように研修を行うことができていなかったということでもあるのです。
また、配布するヒナの質を高めることも課題となりました。

その後、さらに研修の提供を重ねて、グレイスさんの知識や技術は大きく向上していきました。またPLASから支援するヒナの仕入れ先を吟味して、質を高めるように努めました。
その結果、2サイクル目では85羽の鶏の飼育までにグレイスさんの養鶏事業が発展していったのです。

グレイスさんのお宅の様子

「養鶏研修で学んだことで大切にしていることは?」と聞くと
「鶏舎や水を清潔を保つことと、決められた時間にえさを与えること」と教えてくれました。また、「PLASの支援で立てることができた鶏舎があることで鶏を守ることができるの」とも話してくれました。

これからの目標は100羽の鶏を飼育することです。

小学校8年生になる娘のイディさんも養鶏を手伝っていると言います。
「一番好きな教科はスワヒリ語。将来は看護師になりたいの。」と笑顔で教えてくれました。

グレイスさんと娘のイディさん。鶏舎の前で撮影。

親子で「日本の支援者のみなさんに感謝を伝えたい」と話してくれました。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

継続的に活動を応援、支援してくださる方がいらっしゃいましたら、PLASのマンスリーサポーターをお申し込みいただけますと幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします。