PLASの現地活動プロジェクト-新型コロナウイルス緊急支援現地レポート

ケニアレポート | 食糧支援が守った命、3家族のロックダウン③

1月21日に海外事業マネージャーの三関がケニア事業地・ビタに到着しました。新型コロナウイルス感染症の影響により、約10か月ぶりの渡航となります。

 

アフリカに渡航することができない間、日本からの遠隔と現地パートナー団体、現地スタッフの協力のもと、ケニアでは2020年4月と8月に食糧支援を行いました。コロナ禍でコミュニティで食糧の調達から配布をしてくれたのは、現地パートナーNGOであるビアジェンコです。

 

【現地からの最新レポート】

新型コロナウイルスの影響で変わった生活、そして食糧支援について、物資を受け取ったケニアのお母さんたちのインタビューを3回に渡ってお届けしている第3弾です。

(写真)スタッフがお母さんに話を聞いている様子

 

第1弾はこちらから

第2弾はこちらから

2年ぶりの再会!キャロライン・アコイさん

キャロラインさんは2017年からPLASの事業に参加してくれている、3人の子どものお母さんです。

 

  • SCOPE(スコープ)事業・・・カウンセリングを通して将来に対する考え方や、親子でのコミュニケーションの改善を図る
  • FRESH(フレッシュ)事業・・・在来種野菜と樹木を組み合わせた農業を行える環境をつくる活動生計向上のプロジェクト

 

上記2プロジェクトに参加してくれていました。

 

2019年の4月の訪問以来、2年近く会っていなかったので、子どもたちがすっかり大きくなったことにビックリすると共に、お母さんの家事を助ける姿に成長とたくましさを感じました。

 

(写真)2019年4月訪問時。左からキャロライン、ブレンダ(小学6年生)、ケルビン(小学7年生)、ジョン(小学8年生)、海外事業スタッフ三関

 

写真:2021年1月訪問時。左からキャロライン、ブレンダ(小学7年生)、ケルビン(小学8年生)、ジョン(長男高校1年生)、海外事業スタッフ三関

「何が起こっているの?」情報のない怖さ・・・

キャロライン・アコイさんは新型コロナウイルス蔓延前は、農業に加えて、炭や薪を集めたものを売ったり、小魚を漁師から仕入れて販売もしていました。ウガリや葉野菜等々の食事を1日2回食べていました。

 

しかしロックダウンが始まり、急に仕事を失ったため、1日おかゆ1食のみの生活になってしましました。

 

また、「コロナ」という言葉だけが一人歩きして、とても恐く、何が起きているか把握できなかったことで、とても恐かったとも話してくれました。

テレビやラジオを持っていない家は情報が少なく、人づてに聞いた間違った情報が広まることもあります。

学校もなく空腹が続く日々

長男のジョンくんは2021年1月から高校生になりました。本来であれば、2020年2月から高校生活が始まるはずが、学校が10か月もの間閉鎖してしまい、1年遅れての新しい生活のスタートです。

 

以前は友達と外でサッカーをしたりして遊んでいましたが、コロナ禍で学校も閉まってしまい、家で家事を手伝う毎日で、ごはんを満足に食べれる日はありませんでしたと話してくれました。

 

そんな中での、PLASからの食糧支援。

久しぶりの「お腹がいっぱい!」

ジョンくんも毎日ではないにしろ、おなかいっぱい食べれる日があったそうで、わたしたちPLASスタッフがその話を聞いたときは、本当に食糧支援を実施してよかったなと思う瞬間でもありました。

 

PLASは食糧配布時に新型コロナウイルスについてや感染予防について伝えています。現在は、キャロラインさんの家族や周りの人たちも、新型コロナウイルスについての正しい情報を得ることができたので、以前のようなパニックはなく落ち着いているそうです。

高騰していたウガリの粉や砂糖の値段も以前と同様に戻りました。

 

ジョンくんから日本の皆さんへ

「PLASのみなさん、今回は食糧を支援してくれて、本当にありがとうございました。とても助かりました。石鹸を一緒に受け取り、ビアジェンコのスタッフからもよく手洗いをするように指導をもらい、予防対策もできました。生活が苦しい人は他にたくさんいるので、これからも多くの人に支援を続けてほしいです。」

 

 

引き続きPLASは、ケニア、ウガンダに現地の声に寄り添いながら支援を届けてまいります。応援の程、どうぞよろしくお願いいたします。

 

☆PLASでは、マンスリーサポーターとして継続して活動を応援してくださる方を求めています。関心のある方は、ぜひマンスリーサポーターのページをご覧ください。

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