PLASの現地活動プロジェクト-新型コロナウイルス緊急支援現地レポート

新型コロナウイルス アフリカ緊急支援にかける思い|海外事業マネージャー三関理沙

はじめまして、エイズ孤児支援NGO・PLAS海外事業マネージャーの三関理沙です。

ウガンダとケニアで実施している海外事業の管理全般を担当しています。

 

2019年1月からPLASの仲間入りをしました。大学を卒業してから、民間企業に5年務めたあとに青年海外協力隊として、ケニアに2年間派遣されました。そこの経験を元に、「子どもの社会保障」エキスパートになりたいと思い、大学院で開発学を学び、現在に至っています。

カフェ事業を卒業して、独立したアイシャと筆者

 

セーフティネットがない中で、新型コロナウイルスの大きな影響

ウガンダとケニアで支援している住民の方は、緊急事態や災害にとても脆弱です。

毎日お金を稼ぎながら、食糧や教育費を払っていますが、お母さんが病気になったり、医療費が必要になったり、旱魃が起きて雨が降らないために野菜が育てられなかったりすることがあります。

貯金をする余裕がないこともありますが、日本のように政府が提供しているセーフティネットがありません。

 

今回新型コロナウイルスが広がり始めた2~3月に私はウガンダ・ケニアにいました。

 

元々医療体制が脆弱で衛生問題に課題がある田舎でコロナが広まったらどうなってしまうのだろうかと不安を感じました。

PLASが支援しているケニアのビタの奥地に住んでいる家庭では、新型コロナウィルスの検査をするために病院まで5時間かかり、交通費として片道1000円程度払う必要があります。

 

ウガンダ・ケニアでは、初めての感染者が発見されてから、比較的早くロックダウンが実施されました。そうなると、野菜や古着を街で販売している人たちは仕事ができなくなり、現金収入がなくなります。

 

ケニアでは農業のプロジェクトが始まったばかりで、家で少なくとも野菜が収獲できる状況ができていて本当によかったと思っています。ケニアの大雨季は3月から5月と言われていて、野菜を収獲できるため、この時期でよかったと思う一方、雨が降りすぎてしまう状況があり、洪水も発生しています。新型コロナウイルスに洪水で二重苦です。

BRIGHTに参加しているマーシーは、新型コロナウイルスでロックダウンしている中、無事に双子の赤ちゃんを出産。

 

子どもたちに今日からおかゆだけでなく、ごはんを作れるよ

ケニア・ビタから支援を始め、ウガンダ・ルウェロでも食糧と石けんを配布できました。現地の住民のみなさんから、現地パートナーNGOを通して、お礼のメッセージがたくさん届きました。

 

中にはビデオや音声もあり、「りさ、本当にありがとう。子どもたちに今日からおかゆだけでなく、ごはんを作れるよ~」という言葉が届き、安心して涙が出ました。

 

私が思っていたよりも現地の状況は深刻でした。

 

外出制限で、親せきや頼れる人の家に行くことさえおできないため、手持ちの現金で家族を養うための食糧が買えなくなっていました。

 

さらなる支援を届ける必要

現在、1~2ヵ月分の食糧を配布しました。今後政府がロックダウンを緩和していったとして、ビジネスを初めてもお客さんがすぐに戻ってきて収入を得られると楽観的に考えることはできません。さらに追加での支援も必要になってくるとみています。

 

皆さんからお預かりした支援でウガンダ・ケニアの子どもたちとその家族が少しでも、この困難をしのげるように、引き続き、活動を続けていきます。

 

また、厳しい環境にも関わらず、働いてくれている現地パートナースタッフにも感謝したいと思います。みんな、コミュニティのために、力を貸してくれて、ありがとう。

仕分け作業を行っているスタッフ。

重ねまして、ご支援いただきましたみなさん、ありがとうございます。

 

まだまだご寄付が必要な状況です。

どうぞご支援の程、よろしくお願いいたします。