現地レポート

ケニアレポート –母子感染予防事業の成果と今後の展望について–

こんにちは!キスム事務所に駐在していた安田聖子です。先週日本に戻りましたが、ケニアの赤土がきれいな未舗装の道路が恋しい今日この頃です。

ケニアで3年間にわたって実施されたHIV母子感染予防事業が、9月15日をもって無事に終了しました。
皆様のご支援、誠に有難うございました!
今回は、本母子感染事業の成果と、本事業終了後に期待する今後の展望についてご紹介させていただきます。

まずは、成果についてお伝えいたします。
本母子感染予防事業では、2012年3月から2014年7月末までの間に、目標の23,000人を大幅に上回る25,842人の地域住民に対して計811回の啓発活動が啓発リーダーにより行われました。
本事業の成果として、以下の2点をご紹介します!

1. 医療機関での出産が120%増加

本事業開始前と終了後にプラスが行った調査結果を比較すると、本事業対象区内において医療機関での出産率が120%増加しました!特に顕著なのは対象区内の中心に位置するウクワラヘルスセンターで、出産数は250%増加しました。

このような大きな変化が見られた理由としては、同地域で行われた他団体の活動等なども考慮すると本事業のみによってもたらされた変化であるとは言い切れない部分もあるものの、啓発リーダーの啓発活動により少なからず増加したようです。

本事業終了後に目標達成度を調査するため、プラスが行った地域女性住民へのインタビュー結果によると、プラスの啓発活動に参加経験があるインタビュー対象者女性が啓発活動を通して学んだ知識として、「医療機関での出産」が多くの女性から挙げられました。
また、「過去には自宅で出産をしていたが、直近の出産は医療機関で行った」という回答も複数ありました。

HIV母子感染予防のためには、確かな医療技術を持つ医師の下、安全な出産をするための設備が整った医療機関で出産することが重要です。啓発リーダーの行った活動が地域住民のポジティブな行動変容につながった結果といえるのではないでしょうか。


本事業区内にある医療機関の写真

2. 住民の「口コミ」による活動の広がり

プラスでは本母子感染事業において啓発リーダーを育成するにあたり、地域から信頼されることを目指して活動を展開しました。
本事業開始当初、啓発リーダーは「普通の住民」として認識されていたため、啓発活動のための呼び掛けを地域で行っても参加する住民が集まらないことがあり、参加者の人集めが常に課題として挙がっていました。

ところが啓発活動を続けるにつれて、啓発リーダーの持つ情報の重要性を認識した地域住民が、啓発活動を行う対象住民組織を啓発リーダーに紹介するなど、「口コミ」で活動の評判が伝わるようになりました!
本事業終盤になると、「啓発活動の依頼を受けているのですが、全ての希望グループを周り切れないのです。」という嬉しい悲鳴もモビライザーからあがるようになりました。


啓発活動行う啓発リーダーの様子

最後に、今後の展望についてご紹介いたします。

プラスでは、啓発リーダーが地域での中核的中心人物として、本母子感染予防事業終了後も活躍することを期待しています。
保健省を含めた地域の行政組織と連携することにより、行政主導の地域内における啓発活動に起用されるなど、行政サポートを通して、継続的な活動を行うことが可能となります。
また、啓発リーダーたちは、2014年8月に実施されたリフレッシャー研修で配布されたマニュアルの使用しながら、母子感染予防についての情報を伝えていく予定です。

本事業で育成された啓発リーダーが実施する啓発活動で知識を身につけた地域住民が新たな啓発リーダーになり、母子感染予防についての情報を更に普及させる。このような好循環を私たちプラスは期待しています。


ケニアの子供たち。
一人でも多くの子供が笑顔でいられるように、プラスは尽力を尽くします。

これまで本事業をご支援いただいた皆様、本当にありがとうございました!
今後も新たなプロジェクトを展開していきますので、皆様の温かいご支援、よろしくお願いいたします!

文責:安田 聖子

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