PLASの現地活動現地レポート

ケニアレポート-ケニアを通して自分の出来るHIV対策を考えよう-

4月よりインターン生としてケニアに駐在しております増田です。
今日は活動の中から取り上げた地域住民の声、そこから見えてくるケニア・日本に共通した課題をお届けします。HIVを取り巻く環境が、ケニアだけのものではないということを知ってもらえたらと思っています。

地域の女性グループに啓発活動をするモビライザーの様子。

ケニアにおけるHIV感染率は全国で6.2%、一方プラスの活動地域であるニャンザ州の感染率は13.9%に及び、全国平均に比べると感染率が高い地域です。(2011)*¹

そのような状況でHIV/エイズについて伝えていく中で、住民の人達に以下のような誤認があることを知りました。

HIV/エイズの正しい情報を得られる機会がないとしたら、自分やパートナーがHIV陽性だとしたら、尚且つ子どもを持ちたいと思っているとしたら、当然挙がってくる質問だと思います。

さて、日本ではどういった状況なのでしょうか。
日本のHIV感染率は0.1%以下とケニアに比べたらかなり低いです。(2011)*²
しかし実数を見てみると、新しくHIVに感染する人は毎年約1000人います。*³

確かに日本はケニアに比べたらHIV感染者数の割合はとても低いです。
だからこそ大半の人はHIVが身近に存在していないと”思っている”のかもしれません。
そして自分の問題として捉えていない分、実はケニアよりも日本の方がHIVに対しての認識は浅く誤解も多いのではないかと個人的には感じています。

私は日本で大学生へ性教育の講義をさせてもらったことがあり、その中である女子生徒が「HIVに罹っている人は赤ちゃんにもHIVが感染してしまうから妊娠するのは大変ですか?」「もし好きな人がHIVに感染していたらどうしたらいいのですか?」という質問を受けたことがあります。

自分のこととして置き換えてみると、ケニアで挙がる質問と同じような質問が挙がってくるのではないでしょうか。

アフリカでも日本でも、HIVから身を守るためにできることは性行為におけるコンドームの使用と自分のHIVステータスを知ることです。

ザンビアの保健施設でHIVと性感染症の検査をするコミュニティヘルスワーカー。初回妊婦健診に来た妊婦さんの検査を行っています。

昨年度、日本における保健所でのHIV検査数は横ばいでした。*³
検査数が伸びないことの背景の一つはHIVへの意識の低さではないかと思います。

自分やパートナーがHIVに感染しているかどうかは検査をしてみないとわかりません。知らないうちにHIVに感染をしていて、予防をしなかったとしたら当然感染は拡大していきます。

数年前に公共広告機構で放送していたTVCM。ドキッとする問いかけですが、「見えないHIV感染の連鎖」は存在しています。via AC ジャパン

HIVに感染するというのは、自分とパートナーの一生に関わることです。さらには未来の自分の子どもに関わることでもあります。現時点ではHIVの増殖を抑えるための薬はあっても、完治はしません。

世界中で起こっているHIVの感染を減らしていくために、日本にもHIVは存在しているという事実と向き合って、HIV感染予防策を一人一人が実践することを心掛けていきましょう。

出典
1.The Kenya AIDS epidemic UPDATE 2011
2.UNAIDS HP Regions&Countries/Japan
3.国立感染症研究所ホームページ 日本のHIV感染者AIDS感染者の状況 平成23年、24年度年間報告より

文責:増田智里

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