現地レポート

ケニアレポート -一年の成長-

キスムはただ今乾期の真っ最中、雨期を目の前に毎日暑い日が続いています。

母子感染予防事業では先日、4回目のリフレッシャー研修を終えました。地域から選出された啓発リーダーたちの最初のトレーニングを実施したのがちょうど去年の今頃。あれから一年、今回はリフレッシャー研修の様子と共に、この一年間の啓発リーダーたちの成長について少し振り返ってみたいと思います。

今回の研修は4日間×2グループ。一年前に勉強した内容を網羅しつつ、啓発リーダーが啓発活動であまり上手に取り扱えていない内容については、手を変え品を変え、さらにわかりやすく伝えるよう心がけました。

専門家が手書きで作ってくれた資料
一年ぶりに実施した理解度テストの結果表

これまではモニタリングに行くと、「この啓発リーダー、もうこの内容について忘れてる!こないだリフレッシャー研修で取り扱ったばっかりなのに・・・」と落胆することも多かったのですが(笑)、去年の今頃を考えてみると、やはりどの啓発リーダーも成長が見られ、きめ細やかなフォローアップの成果を実感しました。

実演で発表する啓発リーダー

初回の研修で設けた啓発実演の時間に、1分も話さずに自己紹介をしただけで壇上を降りていたMさん(女性)が、今では10分弱話せるようになっていたり(これでもまだ短いですが笑)、普段とても寡黙で発言も少ないSさん(男性)が、上手にポイントをおさえてプレゼンテーションができるようになっていたり・・・

また、啓発リーダーたちが専門家に投げかける質問も大分変わってきました。
自分たちが理解するだけで精一杯だった去年に比べ、今では「○○という言葉に相当するルオ語(現地の言葉)がないが、どのように説明したらいいか?」など、“地域住民によりわかりやすく伝えたい”という思いが強く感じられるような質問が増えています。

目に見える変化は緩やかにしか現れませんが、少しずつでも着実に上達している啓発リーダーたち。
地域で啓発活動を重ねるごとに彼らの経験も増え、知識も深まっていくことでしょう。次回の研修は半年後の8月、少し間が空いてしまいますが、今から8月が楽しみです!

おまけ 今回は4日間のうち1日だけ昼食のメニューを豆&ご飯に変えてみたのですが。。。
「肉や魚は入っていないのか」と非難の嵐になるだろうという予測は良い意味で裏切られ、意外と好感触で良かったです♪

豆ゴハンの写真

文責:谷澤明日香