現地レポート

ケニアレポート -トレーニングの招待状を配布中です!-

現場は乾期真っ最中、毎日うだるような暑さの中、植物も建物も人もすべてが埃にまみれて黄土色っぽくなっています。
さて、母子感染予防事業は昨年末に住民から選ばれた啓発リーダーたちのトレーニングを来月に控え、トレーニング参加者への招待状、そして地域リーダーへの通知状を送り始めました。今回は手紙の配布についてレポートします!

招待状の束

手紙の配布、と聞いてみなさんはどういった方法を思い浮かべますか?
きっと多くの方が、封書に切手を貼ってポストに投函することを思い浮かべるのではないでしょうか。
私たちの事業で手紙を配布するときは、現地スタッフが現場をかけずりまわり、一人一人に手渡しする方法をとっています。なぜ手渡ししなければならないのでしょうか?

<ケニアの郵便事情>
ケニアでは日本のように家ごとに番地が割り振られていないため、基本的に郵便物は郵便局の私書箱に届きます。私書箱は有料ですので、当然のことながらすべての人が借りられるわけではありません。プラスが借りている私書箱にも、以前の借主だった人(それも複数人!)への督促状がよく届くので、私書箱代を滞納してしまうことはよくあるようです。また私書箱を借りていたとしても、一か月に一度しか中身を確認しない人も多いので、これでは手紙が期日までに届くかわかりませんね。

<他の人に預け、送ってもらうよう頼む>
私書箱がダメなら、地域の人に配ってもらうよう頼むのも手段の一つかもしれません。たとえば、区長→助役→村の重役→住民というふうに頼めば住民まで何とかたどり着きそうです。受取人からの返事がいらない通知であればこの形でも問題なさそうですので、助役へのトレーニングの通知はこの形で渡す予定です。
啓発リーダー候補の場合は、手紙を受け取った時点でトレーニングに全参加する意思があるかプラス側に返事をしなければなりませんので、この方法だと期日までに返事をもらうのは難しそうです。また、トレーニングについて質問があった場合にすぐに答えられる人がいないため、参加条件などについて誤解したままになってしまう可能性があります。

このように、プラスのトレーニングへの参加条件などを正しく理解した上でトレーニングへの参加意思を表明してもらうため、プラスの現地スタッフが一通一通手渡し、内容の説明をしていきます。日本のように郵便システムが発達していたらどれだけ楽だろう・・・と思ってしまうこともしばしばですが、住民が選んだ啓発リーダーたちが今後3年間活動していくためには必要なプロセス。今日も汗だく&埃まみれになりながら現地スタッフがメッセンジャーとなって現場を疾走中です!
(文責:谷澤)