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【Weekly News】ジンバブエ:HIVに向き合い活動する若者

エリザベス・マタムバナゾさん(18)はマニカランド州ニャンガにあるFACT (Family AIDS Caring Trust)というHIV陽性者支援団体で高齢者やエイズ患者などの介護ボランティアとして活動している。

「私たちボランティアは介護師の方と一緒に地域の家庭を訪問し、水くみや調理、洗濯といった家事を行います。これまでは介護師が介護と家事の両方を担当しなければならなかったのですが、私たちボランティアが参加することで介護師は介護に集中できるのです。」

「この地域にある訪問家庭のほとんどは介護が必要なHIV陽性者の方です。子どもたちが親や親戚の介護をしている家庭も少なくありません。また、祖父母がエイズ孤児を保護している家庭も多い。エイズ孤児の問題はここニャンガではとても大きな問題。8人以上のエイズ孤児を育てている祖母も数名いるほどです。ご高齢の方が一人で子どもの世話するのは負担が非常に大きいので、私たちが朝に子どもを学校に行かせる準備を手伝うだけでも助かる、と感謝してくれます。」

エリザベスさんも祖母に育てられた子どもの一人だ。
「私が5歳の時に母が、10歳で父が他界し、その後は祖母と暮らすようになりました。16歳の時、体中に痛みが出始め、薬を飲んでも治らなかったので病院に行き、そこでおHIV陽性であることが分かりました。検査結果が出た時、私はまだ性交渉をしたことがないのにHIV陽性であるという事実にショックを受けました。母子感染が原因ではないかと医師から告げられ、祖母も泣き崩れていました。」

「私は亡き両親を責め続けました。けれども、FACTで多くのHIV/エイズに影響を受けた人達と接することで、私は一人ではないこと、そしてこの問題は誰を責めるものでもないことを知ったのです。検査後すぐにARV(抗レトロウイルス薬)による治療を始めたので、現在は心身ともに元気に満ち溢れています。今、私が一番したいこと、それは私と同様にHIV陽性者やエイズに影響を受けた人々の助けになることなのです。」

(翻訳:大島陸)

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原題:ZIMBABWE: Elizabeth Matambanadzo, “I was shocked at the HIV-positive result because I had never had sex”
日付:January 24, 2011
出展:IRIN PlusNews
URL:http://www.plusnews.org/Report.aspx?ReportID=91717
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