活動報告

インタビュー:PLAS現地駐在員 谷澤明日香

――PLASは現地でどんなことをしているの?
約半年ぶりに一時帰国したPLAS現地駐在員・谷澤明日香にインタビューを行いました。
(聞き手・編集:伊藤瞳)

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深刻なエイズ孤児問題

エイズ、HIVについての問題はすでに多くの方がご存じですが、エイズ孤児についての問題はまだ知らない方も多く、もっとたくさんの方に知っていただく必要があると思っています。
エイズ孤児の問題は、HIVに感染している保護者が亡くなった後に遺される子どもたちの問題です。孤児というだけで偏見や差別を受ける対象になりますが、HIVやエイズに対する間違った偏見のためにさらなる差別を受けてしまいます。たとえば、未だにHIVが呪いの仕業だと信じている人もおり、そういった人にとってエイズ孤児はHIVの感染源と捉えられてしまいます。多くの人がHIVに感染し、感染者へのサポートも十分でない中、その先に遺された家族の問題というところに取り組んでいる団体はまだ多くないのが現状です。

PLASがケニアで行う母子感染予防事業

PLASが現地でどのようにして啓発活動を行っているかというと、まず対象地域から意識の高い地元の住民を何人か選抜し、母子感染予防啓発活動に必要な知識とノウハウをトレーニングします。PLASでは、このトレーニングを受けた住人たちを「モビライザー」と呼んでいます。モビライザーたちはトレーニングを受けたのちに、出身区ごとにグループを編成し、母子感染予防啓発活動を行います。
彼らの活動は誰に強制されるものでもありません。PLASから啓発活動の最低回数の指定はしていませんので、モビライザーが自分たちの扱えるリソースを使って、できる時にできる範囲で行います。
たとえば、地域の医療機関で妊産婦検診が行われる日に、医療機関内のスペースを借りて妊産婦を対象に啓発活動を行うというケースが多いです。そのほかには、地域で開かれる区長会議の時に時間を少しもらったり、地域にあるいくつかの自助グループを招待して啓発活動をおこなうこともあります。

ケニア共和国の母子感染予防事業を行うウクワラ郡にてモビライザーらと。2009年11月

各グループには、四半期ごとに啓発活動のスケジュールを提出してもらい、活動後には毎回報告書を提出してもらっています。ケニア人スタッフが必ずモニタリ ングに同行することで、モビライザーからの報告書と合わせてケニア人スタッフからの報告を聞き、活動を把握しています。私も実際に活動地に行ってモニタリ ングをしますが、外国人が一緒に行くと目立ってしまい、その場の雰囲気が変わってしまうんです。場合によっては住民の注意力が散漫になってしまったり、気 軽に質問できなくなってしまうこともあります。その点、ケニア人スタッフは事業対象地域の出身で信頼も篤いので、できる部分は彼らに任せ、私は頻繁に行き 過ぎないようにしています。

PLASからモビライザーへお金やモノという形で報酬の支給はしていません。啓発活動に必要な最低限の交通費と通信費だけを支給します。それはモチベーションがお金になってしまうと、PLASが撤退したのちには啓発活動が行われなくなる可能性があるからです。
モビライザーたちが啓発活動を行うかどうかは一重に彼らのやる気次第ですが、啓発活動に参加した住民の声、反応をダイレクトに感じることが彼らにとって最大のモチベーションになるのではないかと考えています。

ワークキャンプ

ワークキャンプの受け入れも担当していますが、ワークキャンプではキャンパー(参加者)に実際に現地を見てもらい、感じてもらえるようなプログラムを組ん でいます。また、なるべくキャンパーの意志をキャンプ中に反映できるように、みんなの意見を随時取り入れるようにしています。例えば、近所の家庭を訪問し てみたいという希望があれば、家庭訪問をアレンジしてプログラムに入れたりしています。

現地駐在員となって

現地に駐在するようになって、現地での活動は多くの方の温かい支援と日本での活動に支えられていると日々実感しています。日本のスタッフやボランティアの 皆さんの精力的な活動により、多くの方にエイズ孤児の問題について知っていただくことができ、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。さらに多くの方にエイズ 孤児の問題を知ってもらえるよう、現地で頑張りたいと思います。
PLASは今年の12月で5年を迎えますが、設立時はほとんどのメンバーが知識や経験を持たない学生で、これまで多くの方からご意見やアドバイスをいただ きながら成長し、活動を続けてきました。これからも多方面の方からご意見・アドバイス・アイデアをいただき、前進していきたいと思います!

現地での活動について語る谷澤

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現地の仕事が大好き!と話す谷澤さんが、成田空港に降り立った瞬間から思ったことは「卵かけご飯が食べたい!」
事業調整の傍ら、現在海外事務所など基盤を整備中の谷澤さんですが、もしインターンの方がいらっしゃったら、「なんでもやっていただきます!(笑)」とのこと。
アドミン業務から事業調整補佐など、我こそはという方、ぜひ挑戦を!

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