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【Weekly News/2008-06-06】ケニア:感染に声を上げない医療従事者たち

ケニアでは多くの結核、もしくはHIV感染者の医療従事者が自らの病状を同僚に明かすくらいなら死を選ぶ、という考えを持っていることが分かった。
治療を受けると決めた者でも、同僚からの差別やスティグマを回避するために遠隔地にある施設を選んで治療を受けているという。

マチャコスの医療施設で働く医療従事者のネリー・ムガさんは、同業者の中にはプロ意識を履き違えた医療従事者がいると語る。
「医療従事者がHIVに感染していることを自体が恥ずべきこと。そういった捉え方をするんです」
歪んだプロ意識を持っている医療従事者は自分が医療を与えられる患者の側になるということが信じられないという。

他にも、病気を知ることは自己の崩壊を招くと信じ、治療を受けたがらない医療従事者もいるという。
ケニア政府は先月、ナイロビ州とニャンザ州にあるいくつかの医療施設で結核、HIV/AIDS予防啓発を目的とした多段的医療コミュニケーションプログラムを開始した。
この二州は結核既感染率、HIV感染率がともに国内で最も高い州だ。
「これは私達、医療従事者を対象としたプログラムです」
こう語るのは保健・公衆衛生事務次官のNyikal博士。
このコミュニケーションプログラムは医療従事者の結核、HIV/AIDSの知識向上が目的だ。
検査、治療、長期間に及ぶためスケジュール管理が厳しい服薬治療、さらには結核とHIV/AIDSとの関連性についてのプログラムが組まれており、間違った偏見やスティグマを減らす意図が盛り込まれている。
このプログラムは国家エイズ・性感染症管理プログラム(NASCOP)と米国疾病予防管理センター(CDC)の合同プログラムとしてナイロビ州とニャンザ州で実施されている。

原題: Sick but silent
日付: June 02, 2008
出典: The East African
URL : http://www.nationmedia.com/eastafrican/current/Magazine/mag020620088.htm

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