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ケニアレポート ー子どもたちの生きる力をつくるライフプランニング支援とはー

前回、前々回と、ケニアのホマベイ郡ランバ区での生計向上プロジェクトについての報告をしました。
今回は、同地域でのキャリアカウンセリングの事業について、ご報告です。

この地域に暮らすHIV陽性シングルマザーとその子どもたち、また地域の孤児や貧困家庭の子どもたちを対象にしたプロジェクトで、シングルマザー20名、その子どもたち20名が支援を受けています。このうち約半分の家庭は、前回、前々回にご報告した養鶏による生計工場プロジェクトでも支援を受けています。

今日のレポートでは、プロジェクトが実施された背景について、現地の状況を報告するとともに、活動の目的をお伝えします。

初等教育さえも修了できない子どもたち


ホマベイ郡はケニアの西部に位置し、ヴィクトリア湖沿いの地域です。成人(15歳以上)のHIV感染率が25.7%と全国で一番高い地域で、HIVやエイズの影響を多大に受けています。孤児を抱える家庭は約6万家庭にのぼり、その半数が貧困家庭です。HIVに影響を受ける女性たちは貧困下に置かれ、子どもを一人で養育しなければならず、特に厳しい状況にあります。

ケニアでは2003年より初等教育の授業料が無償化されていますが、制服、教材費、試験代等の追加の費用が各家庭負担です。そのため、貧困家庭の子どもは初等教育の修了でさえも大きなハードルとなっています。

子どもたちの将来のビジョンと現状の深い溝


エイズ孤児支援NGO・PLASが2015年に実施したケニアのエイズ孤児(18歳)を対象にした調査では、30%の孤児が初等教育を修了していませんでした。収入が安定しない家庭では学校への経費支払いが延滞することで、子どもが休学や留年を経験することになります。

一方で、ホマベイ郡で実施した調査では、初等教育の高学年の子どもたちの将来のビジョンとして「医者」や「大学」を望んでいました。貧困家庭の現状と子どもたちの将来のビジョンの間に、大きなギャップが見られたのです。

そうしたビジョンの中で中・高等教育に進学できなかった場合や中退してしまった場合、子どもたちはどうなるでしょうか?
どのように将来を見据えていけばいいかわからず、将来が閉ざされたように感じてしまうのではないでしょうか。

そこでプラスは、置かれた環境を理解し、ライフプランを構築し、何をすべきか計画的に実行していくことが彼らの夢を最大化できる方法だと考えました。
医者や大学を目指すのではあれば、どのようなライフプランを設計すればよいのか。また様々な問題にぶつかったときに、自分の夢を大切にしながら軌道修正していく力も必要です。

子どもたちの将来のためには、保護者の能力強化も必要

また保護者の子どもに対する養育態度や学費に対する知識などをみてみると、それぞれ子どもの留年回数と相関があることも調査によってわかってきました。

例えば、養育態度・自己効力感が高いほど子どもの留年回数が低かったり、学費に対する知識があるほど留年回数が低かったりすることが、調査によって明らかになったのです。
そこで、子どもの立てた将来の夢や計画を支えるための、保護者の能力強化も重要だと考えました。

子どもたちが未来を切り拓いていくためには、教育支援だけでなく、未来を切り拓くための準備が必要なのです。
将来に対する準備を早い段階で始め、困難に遭っても乗り越える力を身に付けることが大切です。そのためには、子どもだけでなく、保護者に対しても支援を届けていかなければならないのです。

子どもたちが未来を切り拓くために

こうした背景の中、生計向上支援事業を実施してきたわけですが、これらの活動に加え、ライフプランニング支援を実施することになりました。

生計向上支援で収入を増やしていくことに加え、本事業では、エイズの影響を多大に受ける地域に暮らす孤児が、現実的なライフプランニングに基づいて行動できるようになることを目的とします。自身が置かれた状況に屈せず、自ら未来を切り拓くために必要な資質を備えられるようにします。

特に、初等教育修了とその次のステップ(中等教育進学等)へ進むことを考え、それを支える保護者のキャパシティー(特に子どもの教育に対する態度や理解、経済力)が向上し、子どもにとってより良い環境を作れることも目指します。


子育てや教育について学んだことを家の壁に張り出す保護者

子どもたちが未来を切り拓くための活動とは?

そこでこのプロジェクトでは、未来を切り拓くためのスキルを獲得し、ライフプランニングができるよう、以下の活動を実施します。

1)研修を受けたカウンセラーによる子どもに対するキャリア教育やライフスキル教育
2)キャリアセッション(特定の職業人によるキャリアトーク)
3)保護者に対する子どもの教育、キャリア、家計に関する理解、態度、スキルの向上支援
4)ステイクホルダー会議(子ども局、教育局)

次回は活動の様子をご報告します。

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