PLASの現地活動現地レポート

ケニアレポート |9家庭で鶏舎が完成!各家庭に100羽のヒナを配布

今日は、ケニアのホマベイ郡ランバ区でのプロジェクトについてのご報告です。

ここでは、養鶏による生計向上プロジェクトを行っています。
HIV/エイズで夫に先立たれたシングルマザーとその子どもたちを支援するプロジェクトです。

このプロジェクトでは、養鶏の技術や初期投資を支援することで、養鶏ビジネスによる家庭の生計向上を目指しています。
現在、支援を受ける家庭は、9家庭。鶏舎が完成し、ヒナの配布が完了しました。

 

鶏舎が完成しました!

各家庭の敷地内に、鶏舎の建設を実施。5月に無事に鶏舎が完成しました。

鶏舎は現地の養鶏専門家らからアドバイスをもらい設計をしました。
現地で流通している素材を使っていて、修理が必要になった場合に、すぐに対応できるようになっているのです。
例えば、壁は土壁です。土壁であれば、修復作業をママたち自身ができるようになるのです。

 

研修を実施、まずは各家庭に100羽のヒナを

その後、専門家による養鶏研修を実施しました。
研修では「ヒナの飼育方法」、「餌のやり方」、「ワクチン接種のタイミング」、「病気のサイン」など、鶏を育てていくための基本的な事柄を学びました。
その後、各家庭に100羽のひなを配布しました。

生育状態はというと、900羽に対して、現在、1家庭当たり3~20羽ほど、計97羽が残念ながら死んでしまいました。
ただ約11%の死亡率は、専門家によると「おおむね順調な状況」ということです。
また、死んでしまうのは初期がほとんどなので、これからさらにヒナが死んでしまう心配はあまりなさそうです。

 

ヒナのお世話を改善するために

ママたちは、初期にヒナが死んでしまった理由を専門家に相談し、改善も見えてきました。

原因は3つあると考えられています。

まず1つ目にママたちにとって新しいタイプの鶏だったため、世話を怠ったってしまったことが指摘されました。
研修で勉強したものの、比較的手のかからない「地鶏」タイプと同様に世話をしてしまい、あまり手をかけることができなかったのです。
ヒナが死んでしまって初めて、世話の大切さを体験として理解し、それ以降は、みなさん熱心に世話をしています。

2つ目に、鶏舎の温度が低かったことも指摘されました。
研修により知識としてはあった鶏の病気のこと。実際にヒナを育ててみると、病気のサインを見つけることができなかったという方もいました。
ママたちは病気のサインについても経験から学び、今では病気をいち早く見つけ、パートナー団体BIDEPのスタッフにすぐに連絡するなどして対応しています。

3つ目に、最初のヒナ配布時に、ヒナが疲れてしまったという意見もありました。
今回は孵化して2週間のヒナを配布しています。
今後は、孵化してから4週間たったヒナを配布することで、さらに死亡率が下がるのではないかという意見もあり、次回以降は検討することになりました。

ママたちの熱心な学習とお世話で、ヒナたちはすくすくと育っています。
ママたちからの相談も受けつつ、適宜専門家が家庭を訪問し、アドバイスをしています。
次回は、専門家の家庭訪問とフォローアップアドバイスについてご報告します。