PLASの現地活動現地レポート

2010年夏のA日程ウガンダワークキャンプを開催しました!

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2010年8月14日から28日まで、15日間にわたって2010夏ウガンダワークキャンプA日程が開催されました。

場所はウガンダ共和国ルウェロ県のBasajjansolo Memorial Training Centre(BMTC)で行われ、日本人ボランティア13名とウガンダ人ボランティア6名、計19名のボランティアが参加しました。

修了証を持ったボランティア

新教室の建設

キャンプでは主に新規教室の建設を行い、教室の壁の部分を完成させることができました。

建設作業は壁の基盤を作るための溝堀りから始まり、コンクリートを流し込んだ後、壁を作るためのレンガを学校まで運びました。

新しくレンガを焼いた釜から学校までの道のりでは、日本人ボランティアの名前を覚えた地域の子どもたちが、名前を何度も何度も呼ぶ光景が見られ、その声がきつい作業を乗り切る力になったようです。

レンガを積む際に必要なセメントを作る工程では、最初は慣れない道具と作業に戸惑いながらも、現地の大工の指示のもと、ウガンダ人ボランティアと協力し取り組むことができました。

壁が1つ、2つとできあがっていくにつれて、ボランティアの間では達成感が生まれていたようです。

建設した教室の様子

現地のHIV/エイズの問題に触れる

また、地域のHIV/エイズの現状を学ぶため、HIV陽性者の地域団体であるナクワラ(NACWOLA)を訪問し、さらに学校の協力のもと家庭訪問も行いました。

ナクワラの訪問ではウガンダの伝統的な踊りを披露してくれ、自分たちがどのようにHIV陽性だと分かり、どのような人生を送ってきたか話してくれました。彼/彼女たちがpositiveに、前向きにHIVと共に生きている姿がボランティアの心に強く残ったようです。

ナクワラの様子

家庭訪問では、地域が抱えている問題や現状を垣間見ることができました。5人家族のうち4人がHIV陽性者の家庭、エイズ孤児を引き取り育てている家庭。様々な状況に置かれている人たちの話を聞き、言葉を交わし、エイズ問題を改めて見つめる機会となりました。また、彼らに「一番大切なものは何?」と聞いた時に、ほとんどの答えが「家族」や「子ども」と返ってきたことに対して、日本人ボランティアは普遍的な幸せや豊かさについて考えさせられたようでした。

ボランティア同士でもHIV/エイズに関する意見交換の場として、ディスカッションを行いました。話し合っていく中で、ウガンダの人たちにとってHIV/エイズが身近なことであることを感じ、またそれぞれのHIV/エイズに対する考えを共有する貴重な場となりました。

笑顔いっぱいの運動会

キャンプ終盤では学校の運動会が開催され、子どもたちと一緒にチームに入り競技に参加しました。

水の入ったボトルを頭に乗せて走るレースや、マトケ(青いバナナ)剥き競争など、日本にはない競技に皆驚きながらも奮闘しました。先生も子どもたちもボランティアも一丸となり、自分たちのチームを必死に応援し健闘しました。さらに、地域の人たちも集まり、笑いあり踊りありの笑顔いっぱいの運動会となりました。

最後に、この日に向けて練習を続けてきたソーラン節を、日本人とウガンダ人ボランティア全員で披露し、曲の終わりと同時にポーズを決めた後、観客から大拍手を受け、練習の成果が実ったことを皆で喜びました。

学校の子どもたち

文化の違いを乗り越えてお互いを尊重し合うこと

水道もガスもない、日本とは全く違う環境の中でのウガンダ人と日本人の共同生活。文化の違いや価値観の違いに悩んだり、ぶつかったりしたことが、お互いを尊重し協力することに繋がり、相手のことをさらに知るきっかけとなりました。

ボランティアは皆積極的に交流し、昼はお互いを助け合いながら建設作業や料理、水汲みを行い、夜はキャンプファイヤーを囲んだり星空を見ながら語り合いました。

ボランティアの集合写真

最後に 〜このワークキャンプが参加者の成長に繋がる事を願って〜

「アフリカの子どもたちの笑顔が好き」「アフリカの現状を見たい」「エイズ問題に関心がある」それぞれの理由と目的を胸に、日本人ボランティアはウガンダの地にたどり着きました。15日間という長いようで短い期間を共に過ごし、時には辛くて涙を流したり、お腹を抱える程大笑いをしたり、思い通りにいかなくてもどかしい思いをしたり、地域の問題を目の前に自問自答したり、将来について考えたり。

このキャンプを経て一人一人得たもの、そして感じたことが、これからの彼らの肥やしとなり、彼らの今後に繋がれば幸いです。

今回のキャンプはルウェロ地区で行われた4回目のキャンプとなりました。ひとりの力は小さくてもその力を合わせ、積み重ねることで、大きな変化を生むことができると信じています。

最後に、本事業にあたり、多くの方からのご支援、ご協力を承ったことを心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

(文責:2010夏ウガンダワークキャンプA日程キャンプリーダー 足立真希)