ウガンダ共和国について
東アフリカに位置する共和制国家です。東にケニア、南にタンザニア、南西にルワンダ、西にコンゴ民主共和国、北に南スーダンとの国境に囲まれた内陸国です。面積は24.1万平方キロメートルで日本の本州とほぼ同じ広さです。人口は4,272万人(2018年:世銀)。バガンダ族、ランゴ族、アチョリ族などの民族が暮らしています。1962年に英国から独立、公用語は英語とスワヒリ語です。アフリカでも有数のコーヒー生産国でもあります。

事業紹介
◆CAFE事業
~困難を乗り越え、ビジネスパーソンへ~
事業名:カフェ・ビジネスによるシングルマザーの生計向上事業(CAFE)
地 域:ウガンダ共和国ルウェロ県
目 的:カフェビジネスを通して生計向上する
受益者:HIV陽性シングルマザーとその子ども達
期 間:2016年10月~現在

エイズ孤児を育てるHIV陽性のシングルマザーを対象として、カフェの開業と運営により生計向上を目指します。
飲食店を始めるため、HIV陽性のシングルマザーたちに調理・接客・衛生・ビジネス管理などの研修による技能と、それらを作り販売するため必要な食器・テーブル・冷蔵庫やオーブン等の機材などを提供しています。また開業後も伴走支援を行い、ビジネスが軌道に乗るまでサポートを行っています。
こうしたスモールビジネスを通して、シングルマザー達は自分の力で生計を立て、子ども(エイズ孤児)たちを学校に通わせ、自立した生活を歩んでいくことを目指します。
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◆BRIGHT事業
~ユースが手に職をつけ、自立できるように~
事業名:HIV陽性ユースための技術訓練事業(BRIGHT)
地 域:ウガンダ共和国ルウェロ県
目 的:HIV陽性者ユースがビジネススキルを得て生計向上する
受益者:HIV陽性者ユース
期 間:2019年4月~現在

教育を受けられずに職がないHIV陽性のユースへ技術訓練を提供しています。研修を受けたユースは、グループを組み、地域でスモールビジネスを行います。スモールビジネスは例えばヘアサロンを開業するなど、ユースの意欲と地域のニーズに合わせて展開をしています。
また研修の中では、ユースが健康に生活ができるよう感染症予防についてなども扱っています。
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◆SHINE事業
~農業を学び、生活を変えていく~
事業名:HIV陽性者家庭の生計向上・栄養改善のための在来種野菜栽培支援(SHINE)
地 域:ウガンダ共和国ジンジャ県
目 的:農業技術を得て、農業で生計をする
受益者:HIV陽性者
期 間:2020年1月~現在

HIV陽性シングルマザーの家庭では、教育費が払えずに、子どもたちが学校から返されることもしばしば。そこで、グループで土地を借りて農業を始め、生計向上を目指しています。
体調管理が大切なHIV陽性者が栄養価の高い在来野菜を育て、収穫し、家族と食べることができるようになりました。これで食費が減るだけでなく、余剰分を販売し、収入にもつなげています。
今まで農業の研修を受けたことがない参加者たちばかり。農業の座学から実践研修、農業開始後の伴走支援まで継続して行います。
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◆SMILE事業
~世代を超えた貧困からの脱却~
事業名:ウガンダ共和国ルウェロ県HIV陽性者グループに対する農業を通した生計向上事業(SMILE)
地 域:ウガンダ共和国ルウェロ県
目 的:世代を超えた貧困の連鎖を断ち切る
受益者:HIV陽性シングルマザーとその子ども達
期 間:2021年4月~現在

ウガンダ中南部に位置するルウェロでは高等教育進学できる子どもはわすか38.2%です。
就職において学歴が重要とされるウガンダ社会では、高校や職業訓練校に進学できないことで、定職に就くことができない若者が多く存在します。そういった若者が子どもを産み、その子どもも必要な教育を受けられないという悪循環におちいっているのです。
子どもが教育を受けられないのには、教育費を支払えない、保護者が健康でなく継続的に働けない、教育への理解不足などが背景にあります。
今回は、こうした世代を超えて連鎖する貧困からの脱却を目指し、SMILE事業では4つのアプローチを行います。
- 農業研修
患者本人の農業技術を向上させ、自らの力で食糧や収入を確保できるスキルを身につけることができるよう、研修や家庭訪問を行います。
- 治療環境を良くするためのアドヒアランス向上研修
治療に向きあう環境を改善して、本人だけでなく家族も一緒に主体的に治療にのぞめるよう、病気・薬に関する正しい知識を身に着けます。
- カウンセリング
カウンセリングによって保護者の教育への理解や子どもの教育へのモチベーションの向上をはかります。
- グループ貯蓄
定期的な貯蓄活動をすることで、子ども達の学費を支払いや、定期的な通院と治療代にするなど多様な未来の可能性につながるよう、毎ミーティング時に参加者から貯蓄を預かり管理をしていきます。
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パートナー団体
◆「カユンガ」について

正式名称: Kayunga Friendship and Development Association
HIV陽性シングルマザーを中心に1999年に設立された自助組織。約40名が活動し、農作物や養鶏の収益を貧困家庭の子どもたちへの教育支援に充てています。
PLASとは2013年から協働し、ペーパービーズ事業や養鶏事業を実施してきました。現在は野菜栽培と販売による生計向上支援を行っています。
リーダーのジョイ氏は、「HIV陽性でも正しく治療をすれば他の人と変わらずに明るく健康に生活できる」という思いで活動をけん引しています。
過去のパートナー団体
♦「ヒーレコーズ」について

正式名称: Health Response for community development and sustainability
2002年にHIV陽性者の支援団体として設立されました。職員8名。ルウェロ県(人口約49万人)全域をカバーし、傘下に32の陽性者サポートグループがあります。HIV陽性者が治療にアクセスするための支援や予防啓発などを行っています。PLASとは2014年からパートナーを組み、現在はカフェ運営による生計向上支援を行っています。
代表のムシシ氏のもと、HIV/エイズに命が脅かされることなく人々が人生を享受できる社会をめざして活動しています。
*2020年11月に「マルチパーパス」から「ヒーレコーズ」に改名しました。