NGOこそCRMを使おう!


現在プラスでは、セールスフォースのCRMを導入し、少しずつご支援様者への対応の整備や、適切に支援のお願いをしていく試みを進めています。

導入を本気で考えだしたのは、2010年の秋頃。
パナソニックさんで受けた「NPOサポートマーケティングプログラム」がきっかけでした。
マーケティングを勉強し、少しずつ手応えを感じ始めた頃、「やりたいことはたくさんあるのに…。データベースがないと、ご支援者様との関係構築や対応、寄付のお願いに、とんでもなくリソースがさかれてしまう…。なんて非効率なんだ(汗)どうしよう(涙)」と途方に暮れてしまったのです。
その頃はCRMって何?というレベルでした(笑)(CRMとは:情報システムを応用して企業が顧客と長期的な関係を築く手法のこと。と定義されるそうです。おさらいおさらい。)

そして、たくさんのNGO仲間のアドバイスやプロボノ、ボランティアのみんなの力を借りて、ようやく1年後、セールスフォースを導入することができました。導入後は、ファンドレックスさんのご協力により、データベースの作り込みや活用ノウハウの勉強をしてきました。

ちなみにセールスフォース社は、「1/1/1 モデル」という、理念のもと、社会貢献活動を行っています。これは、「就業時間の1%」、「製品の1%」、「株式の1%」を社会貢献にあてるというもの。シンプルだけど、簡単にはできないこと。初めて聞いたときは、素直に「すごいな〜」って思いました。
>>セールスフォースさんの1/1/1 モデルについてはこちら

一定の基準を満たすNPOさんに、製品の提供などをされていますので、ご関心のある団体さんは是非是非チェックしてみてください!
>>セールスフォースさんのNonprofit Edition 10 ライセンスを無償提供はこちら

最近、NGOの業界では、データベース活用にますます注目が集まり、情報交換も盛んに行われています。
けれども、まだまだ「どうしたらいいの?」「実際のところどうなの?」という団体さんも少なくないと思います。
導入したてのプラスにさえ、質問が集まるほどなんですから。

今回はまだまだ使い始めたばかりの私の視点で、セールスフォースのCRM導入から活用の際に、乗り越えなければならなかったことと、導入して間もないけどよかったと感じていることを3つずつご紹介してみようと思います!

CRM導入に向けて、乗り越えねばならないこと1
組織内での問題意識の共有が不可欠

なぜなら、問題意識が共有されていないと、みんな使ってくれないからです。
CRMは日々運用してこそ、その威力を発揮します。
「なんで使うのか」を共有しなければ、みんなどんどん使わなくなっちゃって、形骸化しちゃうんです。
どこまで使い込めるようになるかは別にして、基本的なデータ入力やキャンペーンの作成などはインターン生レベルでもしっかりマネージできると、いいのではないかと思います。間違っても、担当者一人しか使えない、という状況は避けたいと感じました。
このプロセスで力になってくれたのは前述のパナソニックの研修です。
>>今年はこれまでと少し形を変えて、参加団体を募集されているのでご関心のある方はこちらをご覧ください!
  Panasonic NPOサポート マーケティング プログラム

CRM導入に向けて、乗り越えねばならないこと2
組織内に蓄積されたデータの洗い出しとクリーニング

正直これが一番大変でした。プラスではいろんなデータが、20以上のエクセルファイルや紙データで保存されていました。それを一元管理するためには、データの体裁をすべて整えて、整理整頓する必要がありました。これには1年くらいはかかったかな(汗)
バラバラになってたデータはこんな感じです。
・●●イベント参加者リスト
・200●年ウガンダワークキャンプ参加者リスト
・●●イベントボランティアリスト
・会員リスト
とにかくこんなたぐいのものが20、いや30くらいあったかも。さらには数冊の紙ベースの情報まで…。
しかも名前は「山田花子」「山田 花子」って微妙に記録の仕方が違ったり、住所に至っては東京都が入っているものもあれば、入っていないものもある。複数のリストに、同一人物が入っていたり…。もうふんだりけったりの、ひっちゃかめっちゃかという感じ(笑)(←意味不明)

このひとつひとを統合して、形式を整えて…。
このプロセスでは、エクセル大得意のプロボノのMさんにたくさん助けていただきました。それでかなりの業務を軽減できたと思います。

CRM導入に向けて、乗り越えねばならないこと3
具体的な活用にはコンサルテリングが必要不可欠だった

これは、これから活用を考えている方には残念なお知らせかも知れません…。けれども、これが私の正直な感想です。
プラスの内部リソースだけでは、絶対に円滑に運用まで持ってくることはできなかったと断言できます。残念ながら。

ファンドレックスさんにコンサルティングに入っていただいたのですが、「具体的にどのような項目をどのように管理することで、何ができるのか」を教えていただきました。やりたいことはたーーくさんあるし、「これができたら、こんなことやあんなことも実現できる」という妄想はわいてくるのですが、それを実現するために、「じゃあ具体的にどうやって使えばいいの?お手上げだ〜」っていう感じだったんです。
それを一つ一つお伝えして、たくさんの選択肢を提示していただきながら、作り込みをしていきました。

「コンサルティングにきてもらうお金がないよー(汗)」という声が聞こえてきそうですね…。はい、私たちもそうでした。
投資したいけど、先立つものがない。
プラスではJICAさんのご協力をいただき、ファンドレックスさんのコンサルティングサポートに入っていただいたんです。おすすめですよ!
詳細はこちらをご覧ください!
>>組織力アップ!NGO人材育成研修
>>NGO組織強化のためのアドバイザー派遣制度

導入してよかったと感じていること1
一人一人のご支援者さまとの関係が可視化された

これまでのイベントではこんなことが日常茶飯事でした。

私「いつもイベントにおこいいただきありがとうございました」
ご支援者さま「いえいえ、今日も楽しかったですよ」
私(心の声)『確かこの前と、夏頃開催したイベントにきてくれてたはず!?』

現在ではこんな会話も可能です。

私「昨年9月のイベント以来ですね。お元気ですか?冬の募金はご協力いただきありがとうございました。」
ご支援者さま「いえいえ、今日も楽しかったですよ」
私「9月のイベントでアンケートに書いていただいた運営の課題点、おかげさまで改善できました。●●さんのおかげです!●●さんはアフリカの現地の様子がわかるイベントへいつもご参加いただいていますけど、次回は駐在員が帰国するので、きっと●●さんに満足いただける会になりますよ。是非きてください!」

これまでのご支援者さまへの対応はこんなことが日常茶飯事でした。

ご支援者さま「もしもし、●●と申しますが、今日銀行に寄付を振り込みました。」
私「ありがとうございます。恐れ入りますが、フルネームと、よろしければお礼のメールやお手紙をお送りしたいので、メールアドレスやご住所をいただくことはできますか?」
ご支援者さま「前にもお渡ししたとは思うんだけど…、〜〜〜です。」

現在ではこんな会話も可能です。

ご支援者さま「もしもし、●●と申しますが、今日銀行に寄付を振り込みました。」
私「ありがとうございます。少々お待ちくださいませ。東京都品川にお住まいの●●さまですね。」
ご支援者さま「そうです。」
私「いつもありがとうございます。昨年ご支援いただきましたご寄付は、●●の事業で大切に使わせていただきました。本当にありがとうございました。今回も貴重なご寄付をありがとうございます。ご寄付でどんな活動が行われているかについては、現在ご登録いただいているメールマガジンでご覧いただけて、次の号はケニアの現地の様子をレポートしておりますので、是非チェックしてくださいね!」(そして後ほどお礼のメールやお礼状をお送りする。)

これは一人一人のご支援者さまが団体とどのような関係を作ってきたか、イベント参加実績やその満足度、寄付履歴、メルマガ購読の有無、などなどたくさんのことを可視化できるためです。

導入してよかったと感じていること2
ご支援者さまの属性が明らかになった!

すべての情報が一つに管理されることで、様々な事柄の相関関係や特徴が見えてきました。
例えばこれまで、メールマガジン登録者の属性は、ほとんど見えていませんでした。今回メルマガ購読者と団体に関わる個人の一部を統合したことで、どんな年代の方が多いのかなどがわかってきました。また、マンスリーサポーターになる方の半分程が、メールマガジンを購読していたり、また多くの方がイベントに参加した経験がある方だということも見えてきました。

導入してよかったと感じていること3
運用しながら作り込めるツール

このCRMのいいところは、どんどん運用しながらカスタマイズを加えていけるところにあります。リリースする際に、完璧を目指さずとも、運用していく中で、「こんな項目あったらいいな」「こういう目標設定をたてたから、この数値を追いたいね」「この項目結局使わないからいらないね」にすべて対応できます。どんどん団体の色に染めていくことができるんです。素人でもカスタマイズできるからこそ、みんなで日々進化させていくことができます。

まだまだ使い始めたばかり。
これから活用していく中で、気づいたことをブログでもシェアできたらいいならと思います。
私たち自身が、いつもいろんな団体さんのノウハウや経験をシェアしていただいているので、少しでも私たちからシェアできたらなっていう思いです。ではではおやすみなさい★あ〜今更だけど、ずいぶん意気のいいタイトルを付けちゃったな(笑)ま、いいか!

門田瑠衣子

寄付やボランティアでアフリカに支援を届ける国際協力NGO、エイズ孤児支援NGO・PLASのサイト



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