エイズ孤児とは片親、または両親をエイズで失った18歳未満の子どもを指します。 現在世界では約3300万人がHIVに感染し、これまでエイズによって2000万人以上の人々が亡くなりました。 そして今、HIV/エイズの脅威は子どもにも及んでいます。 エイズ孤児は全世界でおよそ1500万人にもなると言われ、そのうち1230万人はサハラ以南のアフリカ地域に 存在します。 現在世界では、15秒に一人の割合で子どもがエイズによって親を亡くしており、2010年にはその数は2000万人から2500万人に膨れ上がるといわれています。 これまで「大人の問題」とされてきたHIV/エイズが子どもに与える影響が次第に注目されるようになってきました。
エイズ孤児は親を失うと、エイズ孤児の多くは祖父母や親せき、地域住民に引き取られていきます。 祖父母に愛情を持って育てられることももちろんありますが、祖父母が高齢のため働くことができない場合、子どもたちは大人としての役割を担い、家族を支えていくことを強いられるのです。 また、祖父母はエイズ孤児が成人するまで世話をできるとは限らず、多くの場合、子どもが成人するまでに亡くなってしまいます。 そうすると、その後、エイズ孤児は親戚や近所の家庭に引き取られるわけですが、引き取り先で、彼らは労働力としてみなされ学校へ行かせてもらえないケースが多くあります。 引き取り先では、すでに多くの子どもを抱えており、教育や医療、衣食住などすべての面でエイズ孤児は家庭の中で最も低い優先順位に置かれてしまいます。 エイズで親を失っているということで、家庭の中でさえ差別や偏見を受けることもあります。 また、ストリートチルドレンになるエイズ孤児や、子どもだけで生活するエイズ孤児の家庭もあります。 エイズ孤児であることで地域から差別を受け、コミュニティや学校から排除されてしまうこともあります。 保護や支援を受けていないエイズ孤児たちは人身売買の被害者となることもあり、中には誘拐され強制的に少年兵にさせられたり、重労働や売春を課せられたりする子どもたちもいます。
このような状況の中で教育を受けることができないエイズ孤児は、HIV/エイズの正しいに関する情報にアクセスすることが難しく、自分自身がHIVに感染する高いリスクを負っています。 エイズ孤児がHIVに感染し、更なるエイズ孤児を生んでしまうという悪循環が存在するのです。 こうしたエイズ孤児問題の対応策として教育は大変重要です。 子どもたちの可能性は、教育を受け、基本的な読み書きや計算ができるだけでも、大きく広がります。 文字を読めないためにHIV/エイズの情報を読むことができないということもありますし、読み書きができないと仕事に就くことも大変です。 未来を担う子どもたちに教育が行き届かないことで様々なエイズ問題にも多大な影響をきたし、新たなエイズ孤児を生む負の連鎖を引き起こしています。
エイズ孤児支援NGO・PLASでは、エイズ孤児が差別されることなく生き生きと子どもらしく育っていける社会を作るため、そしてエイズ孤児がどんどん増え続ける悪循環を断ち切るために、地域と共に活動を展開しています。 これまでエイズ問題は「大人の問題」とされてきましたが、その影で生きているエイズ孤児たちへの長期的かつ継続的な保護が現在、国際社会で叫ばれています。
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