PLASの現地活動現地レポート

ケニアレポート|行政を巻き込むための秘策とは

今回も、ケニアの新しいパートナー団体であるヴィアジェンコ(Viagenco Community Development & Support Organization)のお話です。
代表の門田がお届けします。

行政を巻き込む会議、ステークホルダーミーティング

(ビアジェンコのオフィス/ユースセンターの様子)

今回の訪問では、「ステークホルダーミーティング」と呼ばれる、事業の関係者を招待する会議について話し合いました。
この会議では、関係する行政からスタッフを招待し、事業の詳細の説明を行い、フィードバックをもらいます。

また事業実施に当たっての協力関係についての確認などを行います。
この会議にだれに出席してもらうか?が非常に重要です。

というのも、重要な行政機関を招待しそびれてしまうことで、
「おいおい、その会議、全然聞いてないぞ。呼ばれてないってことは、じゃ、協力しなくていいってことね。」
なんてことになりかねないのです。

逆に、この会議をうまく実施することで、
「このプロジェクトは行政ではできないが、地域に必要なことだから、できる限り協力します!」
ということになり、事業を円滑に進められるどころか、事業をより効果的に実施することができるのです。

ステークホルダーミーティングは、まさに行政を巻き込むための、秘策!
事業を実施するために、必ずやっておきたいステップなのです。

さて、だれを呼ぶか?

そこで、10名ほどの招待者を誰にするか、じっくりと話し合いました。

(話を合いをしたビアジェンコのオフィスには、診療所が併設されている)

まずは私からPLASとしての考えを共有しました。
重要な関係機関を候補の中から絞り込み、その関係機関オフィスから3-4名に来てもらい、ワークショップを実施。
できればそのオフィスの計画とのシナジーを生んだり、私たちの事業を彼らの計画にも反映させてもらってはどうかと伝えました。

しかし、話し合いを進めてみると、候補となる機関には、小さなオフィスもあり、そもそもスタッフが1、2名というところも。

また、カウンセリングの事業のため、教育から保健など、関係する機関は多岐にわたります。

そこで各機関から原則1名の責任者を招待してはどうかということになりました。

実際どんな機関がステークホルダーなの?という疑問を持ちますよね。
ここで少し、ご紹介したいと思います。

  • Children’s office
  • Education office
  • Health office
  • Social & gender
  • 地方行政府の各地域オフィス

支社を地域の中に複数持っているオフィスもあり、その場合は、各支社から1名を招待します。
そうすると、大体10名ほどの参加者となります。

電話やメールでは補いきれないことを、現地訪問で

現地訪問の際は、ほかにもメールや電話ではなかなか詳細をつめることが難しい点について、一つずつ確認していきます。

数年先を見越した事業展開の具体的な展望について、合意を取るのに話し合いが必要だった予算の詳細について、などなど。

いつもはメールや電話でシンプルになっているコミュニケーションが、顔を合わせ、お互いの表情を見ながら話し合いをすることで、より温かく、生き生きとした関係性になるのを感じました。

ビアジェンコ代表やスタッフの皆さんと

ヴィアジェンコとプラスの進める活動とは?

ヴィアジェンコとプラスは、エイズ孤児など弱い立場にある子どもたちと、その保護者のためのカウンセリングを行っていきます。

ヴィアジェンコが得意としているカウンセリングを使って、子どもたちが将来を描き、そのためのライフスキルを十分に得られるように、また保護者の子どもの教育に対する態度を改善していけるように、活動を行ってきます。

ヴィアジェンコについて

ヴィアジェンコはケニア国ホマベイ郡ルワンダ区に位置するNGOで、1997年に発足しました。
貧困やHIV/エイズに影響を受ける家庭の生計向上をミッションにしています。
孤児支援の経験もあり、現在では組織がプライマリースクールを運営しており孤児は学校に無料で通うことができます。
また診療所の運営による利益は活動経費の一部となっています。20名のスタッフが日々、活躍しています。