PLASの現地活動現地レポート

ケニアレポート -子どもたちがよりよい環境で成長できるように:幼稚園に通い始めたヴェルマ-

ヴェルマはおばあちゃんに育てられています。お父さんはおらず、お母さんとお兄ちゃんも離れて暮らしているため、身内はおばあちゃんだけ。ヴェルマが暮らすのは、ケニアのキスムという街にあるスラムの中です。学校に行ったことのないおばあちゃんは、ヴェルマにどのような教育が必要か分かりませんでした。

カウンセリング事業では、こうした子どもたちがよりよい環境で成長できるように家庭に働きかけました。コミュニティのことをよく知るカウンセラーのレイチェルは、そんなヴェルマを気にかけており、カウンセリング事業の対象に選びました。家庭を訪問し、ヴェルマに必要な環境や教育の大切さについておばあちゃんと話し合いました。

その結果、ヴェルマは近くのEarly Childhood Development School(日本の幼稚園に相当)に通えるようになりました。アルファベットや数字を習ったり、絵を描いたりして、子どもたちの可能性を伸ばします。幼稚園に通うことで、保護者の不理解による就学の遅延を防ぐこともできます。

ヴェルマは毎日幼稚園に通うのが楽しみですが、特に絵を描くのが一番好きだと言って、描いた絵を見せてくれました。おばあちゃんは薪を売って教育費を捻出し、来年ヴェルマがプライマリースクール(日本の小学校に相当)に進学する準備をしています。

(文責:巣内)