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【Weekly News】ケニア:孤児の保護者のケア

「子育て」は65歳のアンジェリーン・アブガの老後の予定にはなかったが、彼女の息子夫婦がHIVによる合併症で4年前に亡くなった時、彼女は5人の幼い子どもの保護者となった。
「彼らを満足に食べさせるのが大変」と彼女は話す。「子どもたちに売春はしてほしくないし、アルコールに依存してほしくもない。思春期の彼らが道を踏み外さないよう、そして彼らの親のようにHIVの危険にさらされないよう、守る必要がある。」

アブガにはルーシー・アディアンボという良き助言者がいる。彼女は孤児の保護者のサポートをしているNGOのプログラム、Speak for the Childから派遣されて週に3回アブガを訪問し、健康や教育に関する助言をしている。
「彼女は子育てについてアドバイスをくれ、HIV陽性の子どもを病院に連れて行くこと、衛生面で気を配るべきことを教えてくれる。」アブガは話す。「子どもたちに直接売春やアルコールの危険性も話してくれるわ。」
Speak for the Childは、孤児の保護者のケアだけではなく、虐待を受けた孤児のサポートも行っており、ケニア西部、南西部、そして海岸地方で約5万人の15歳以下の子どもたちを支援をしている。

政府によるとケニアにはおよそ240万人の孤児が存在し、その半数はエイズによって親を亡くした、エイズ孤児だという。「孤児の保護者も『孤児を養わなければいけない』という重圧から病気になることがある。アドバイザーは医療施設と孤児、そして保護者を繋ぐ役割を担っている。」とプログラム・マネージャーのジョージ・アリヤは言う。

アドバイザーは子どもに対しHIVに感染していることを伝える役割も担っている。
アリヤ氏によると、同プログラムは孤児や保護者が医療施設に通うための交通費を支給するため、HIVに感染している孤児にARVの服用を促進する効果があるとのこと。
さらに、ニャンザ州管轄エイズ・性感染症調整官、チャールス・オカルによれば、Speak for the Childの活動は孤児や保護者が抱えている問題の解消に効果的とのこと。
「人々は孤児の親がどのようにHIVで亡くなったかを話したがるが、孤児の保護者も支援を必要としていることを忘れてはいけない」と、オカル氏は言う。

(文責:足立真希)
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原題:Kenya: Caring for the care-givers
日付:Jan 19th , 2011
出展:IRIN News
URL:http://www.irinnews.org/report.aspx?ReportID=91670
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